![]() ![]() |
科目名/Course: 電子状態計算/ | |
科目一覧へ戻る | 2025/03/25 現在 |
科目名(和文) /Course |
電子状態計算 |
---|---|
科目名(英文) /Course |
|
時間割コード /Registration Code |
66003501 |
学部(研究科) /Faculty |
情報系工学研究科 博士前期課程 |
学科(専攻) /Department |
システム工学専攻 |
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors |
○濱本 雄治 |
オフィスアワー /Office Hour |
濱本 雄治(水曜5限 2111室) |
開講年度 /Year of the Course |
2025年度 |
開講期間 /Term |
前期 |
対象学生 /Eligible Students |
1年,2年 |
単位数 /Credits |
2 |
更新日 /Date of renewal |
2025/02/28 |
---|---|
使用言語 /Language of Instruction |
日本語 |
オムニバス /Omnibus |
該当なし |
授業概略と目的 /Cource Description and Objectives |
大規模並列計算機の飛躍的な進歩によって数千?数万原子からなる系の電子状態計算が可能になった。これにより様々な物質で観測される現象を数値的に再現あるいは予言することができ、電子デバイスの設計など応用上の観点からも電子状態計算の重要性は増している。本科目では、原子、分子、固体など典型的な系を題材として、物質中の電子状態の基礎理論である量子力学から電子状態計算の最新の手法まで学ぶ。 |
履修に必要な知識?能力?キーワード /Prerequisites and Keywords |
本科目の履修には大学1年次程度の数学と物理学の知識が必要である。講義で扱った手法は実際に試した方が理解が早いのでDFT計算が実行できる計算機があるのが望ましい。 キーワード: 量子力学、ハートリー-フォック近似、密度汎関数理論、交換相関汎関数、乱雑位相近似、擬ポテンシャル、構造緩和、振動、分子動力学法、化学反応、熱力学 |
履修上の注意 /Notes |
なし |
教科書 /Textbook(s) |
なし |
参考文献等 /References |
?R. G. パール、W. ヤング、「原子?分子の密度汎関数法」、丸善出版、1996 ?小口多美夫、「バンド理論」、内田老鶴圃、1999 ?常田貴夫 、「密度汎関数法の基礎」、講談社、2012 ?D. S. ショール、J. A. ステッケル、「密度汎関数理論入門」、吉岡書店、2014 ?藤原 毅夫、「固体電子構造論」、内田老鶴圃、2015 ?大野かおる、「第一原理計算の基礎と応用」、共立出版、2022 ?R. M. マーチン、「物質の電子状態 原著2版 上?下」、丸善出版、2025 |
自主学習ガイド /Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework |
参考文献の授業内容に関連する箇所や授業で紹介する論文を読んで理解を深める。 |
資格等に関する事項 /Attention Relating to Professional License |
なし |
アクティブラーニングに関する事項 /Attention Relating to Active Learning |
なし |
実務経験に関する事項 /Attention Relating to Operational Experiences |
なし |
備考 /Notes |
No. | 単元(授業回数) /Unit (Lesson Number) |
単元タイトルと概要 /Unit Title and Unit Description |
時間外学習 /Preparation and Review |
配付資料 /Handouts |
---|---|---|---|---|
1 | 1 | [量子力学の基礎] 原子スケールでの電子の振る舞いを記述する基礎理論である量子力学の基礎事項について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
2 | 2 | [多電子系の量子力学] 物質中の多電子系における交換相互作用と相関相互作用について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
3 | 3 | [密度汎関数理論] 多電子系の基底状態を電子密度分布に関する最適化問題により決定する密度汎関数理論について学ぶ。 |
授業内容に関する問題を宿題として課す。 | 授業内容をまとめた資料を配布する。 |
4 | 4 | [交換相関汎関数] 密度汎関数理論で重要な役割を果たす交換相関汎関数に対する近似について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
5 | 5 | [混成汎関数] 局所密度近似や一般化勾配近似で採用する近似的な交換汎関数にHartree-Fock近似で得られる厳密な交換エネルギーを混合する手法である混成汎関数について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
6 | 6 | [非局所相関] 局所密度近似や一般化勾配近似で記述できないvan der Waals相互作用の起源である非局所相関エネルギーを導入する手法について学ぶ。 |
授業内容に関する問題を宿題として課す。 | 授業内容をまとめた資料を配布する。 |
7 | 7 | [乱雑位相近似] 相関エネルギーのより高精度な計算を可能にする乱雑位相近似について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
8 | 8 | [固体内部の電子状態] 固体を周期ポテンシャル系として扱い、固体内部の電子状態を記述するための手法について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
9 | 9 | [固体表面の電子状態] 周期性の破れた固体表面特有の原子配置や電子状態およびそれらを記述するための手法について学ぶ。 |
授業内容に関する問題を宿題として課す。 | 授業内容をまとめた資料を配布する。 |
10 | 10 | [擬ポテンシャル] 原子核の特異的なポテンシャルを緩やかなポテンシャルで置き換えることで効率的な電子状態計算を可能にする擬ポテンシャル法について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
11 | 11 | [構造最適化] 安定な原子配置を理論的に決定する構造最適化手法について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
12 | 12 | [振動] 分子や固体の振動モードを理論的に解析する手法について学ぶ。 |
授業内容に関する問題を宿題として課す。 | 授業内容をまとめた資料を配布する。 |
13 | 13 | [第一原理分子動力学] 古典分子動力学と異なり経験的パラメータに依存しない第一原理分子動力学について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
14 | 14 | [化学反応] 化学反応を起こすのに必要な活性化エネルギーや反応速度を理論的に決定する手法について学ぶ。 |
授業内容をまとめた資料を配布する。 | |
15 | 15 | [第一原理熱力学] 複数の相の相対的な安定性を理論的に決定する第一原理熱力学について学ぶ。 |
期末レポートを課す | 授業内容をまとめた資料を配布する。 |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
知識?理解 /Knowledge & Undestanding |
技能?表現 /Skills & Expressions |
思考?判断 /Thoughts & Decisions |
伝達?コミュニケーション /Communication |
協働 /Cooperative Attitude |
||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 量子力学に基づいて物質中の電子の振る舞いについて説明できる。(A) | ○ | ||||||
2 | 密度汎関数理論の交換相関汎関数に対する近似について説明できる。(A) | ○ | ||||||
3 | 電子状態計算により物質の性質を理論的に解析する手法について説明できる。(A) | ○ |
No. |
到達目標 /Learning Goal |
定期試験 /Exam. |
課題 | 期末レポート | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 量子力学に基づいて物質中の電子の振る舞いについて説明できる。(A) | ○ | ○ | ||||
2 | 密度汎関数理論の交換相関汎関数に対する近似について説明できる。(A) | ○ | ○ | ||||
3 | 電子状態計算により物質の性質を理論的に解析する手法について説明できる。(A) | ○ | ○ | ||||
評価割合(%) /Allocation of Marks |
40 | 60 |